156センチの視線

「新しき時の創造」

教会に「人が来なくなった。年寄りばかりになった。」と嘆きの言葉が聞かれるようになってずいぶんになります。不確かですが、41年前わたしがこの地で伝道を開始したとき、各教会の教勢は今日よりは確実に多く、大きな教会を中心に半減した教会もあります。その頃でさえ教勢衰退の危機感が語られていました。
 考えてみると、明治初期、あの伝道困難の中での教会の歩みが豊かな実りを与えられ、さらに戦後になり、キリストの教会が前進したことを考えると、今日のような老齢化等の自己弁護は看過出来ません。先ずは教職者自らが危機感を覚え、襟を正し、原点に帰り聖霊による教会形成に取り組む必要があります。
 与えられた遺産を守ることだけに心を用いる時、教会のみならず全ての働きは、間違いなく衰退の一途をたどることになります。「何かを失う最も簡単な方法は、それを増加させるために働かず、持っているものを維持する守備の態勢をとること」だからです。
 教会は、キリストによって、既に「全てにおいてすべてを満たして」いるところです。滅び行くこの世の価値観を教会の中心に据えることを決然と排除し、溢れるほどの祝福に心からの感謝し、新しい時を自らの内に創造していただくことです。信じ、祈り、聖霊の助けを求め、溢れるほどに与えられている今に感謝し、勇気をもって福音を携え、出かける時が来ました。