156センチの視線

「これでいいのか?」

 最近の日本の状況は危機的な様相を呈していると感じまませんか?度重なる誘拐殺人事件はもとより、東京オリンピックエンブレム問題、年金問題(流用、横領、改ざん、記録etc)原子力再稼働、安保法案、国民1人当り830万の借金…。どす黒い欲望が浮び上がります。日本の(しかし全世界的傾向)末期的症状のように思えてなりません。自分と自分を支える人たちの利益優先、それ以外のものではありません。
 日本に限らず、特に指導者の倫理的歯車が狂うと、社会が安易さに雪崩打ち、ブレーキが効かなくなり、日常化されてきます。結果、「気がついた時は遅かった」ということになってしまいます。その意味でも、全ての指導者の責任は極めて重いものがあります。薄っぺらな言葉を恥じることなく連発しながら、全くそのことに気づいていないのか、気づかないふりをしているのか…。十戒の重要さを改めて噛みしめています。
 今日の社会は、実に、「罪の文化」の再生産を思わせます。いつの時代も、どのような団体、社会、国家においても、指導者のナルシズム、権力への執着、保身が国を社会を、滅びに向かわせます。日本は今、「どんな不正をしても、やりたいことをやっても、力さえあればもかまわない」とのお墨付きを与えているのと同じです。惑わされてはなりません。そんな今日、「いのち」を粗末にする流れに棹さすこと、愛と謙遜をそのただ中で生きるのが教会とわたしたちの使命では?