宣教

「神の国の種」

 イザヤ55:8〜11、マルコ4:30〜32
 イエス様は「神の国(天国)」のために働きました。神の国、というとわたしたちは場所や領域を考えますが、原語では「支配」であり、「神の治め導く統治」のことです。
 神の御心は、「人の思いをはるかに超え」ています。人は「今」を通して、過去と未来とを見ます。その意味で、真実は「今」の中にあります。そのことを主は、二つのたとえではなされます。ここには、神様ご自身が事を実現していく様が記されています。
 わたしたちの信仰は、すぐれて、今ここでの出来事です。天地創造も、バベルの塔、アブラハムの、モーセの〜ペトロのパウロの〜etc出来事も、すべての信仰の出来事が、「今、ここでの」神との出会いを通して、歴史の出来事となっていきました。が、人はいつの時代も、「義人はいない、一人もいない」のです。
 しかし、今ここで、神の慈しみと愛であるキリストの生涯、十字架、復活に出会う時、神の救済の出来事は、「イエス・キリストの出来事」によって完成するのです。「土はひとりでに実を結ぶ」神のご計画の中に、自らを発見する時、このからし種であるわたしは神の国をもたらす者となるのです。