156センチの視線

「使命、宿命、運命の場所として」

ここ数日で数冊の「がん哲学」の創始者、樋野興夫氏の著書を読む機会が与えられ、クリスチャンである著者に多くのことを教えられ感謝でした。その一冊に、日本におけるホスピス緩和ケアの創始者、柏木哲夫氏との共著があります。『使命を生きるということ』です。その中で柏木氏は、三浦綾子さんが「私の使命は小説を書くことだとずっと思ってきました~」の言葉から「使命」について考察を深め、更に、「使命」「宿命」「運命」について記します。この3つの言葉は、わたしにはネガティブな印象があり用いないようにしてきました。しかし彼は、三浦綾子さんの言葉に触発されて、次のように言います。
 「『使命』とは命を使うこと。『宿命』とは命が宿ること。『運命』とは命が運ばれることである」と。心にストンと落ち、長年の宿便が排泄されたような爽やかさを覚えました。
 「私たち、命を与えられた者として、ひとり一人が命を使うことを求め、命が宿ることを得て、そして命が運ばれたその先をしっかり生きていきたいと思いま
す。」の言葉が、静かに全身に沁みわたっていきました。そして、綺ちゃんの生涯を想いました。
 弘前西教会、浪岡伝道所は、使命、宿命、運命の場所として「生きなさい」と、与えられた祝福の場所であることに静かな確信と力を与えられました。