宣教

6月10日「使徒たちの三ない運動」

使徒4:5〜14
 35年くらい前のバイクブームは交通事故死多発と暴走族の流行につながったため、高校生にバイクの免許を取らせない、バイクに乗せない、バイクを買わせないの「三ない運動」が盛んに行われました。使徒言行録に登場するイエス様の弟子たちも「三ない運動」を展開しましたが、彼らの場合はリーダーがいない、資金がない、教養がないの「三ない」でした。
 当時は権力者に脅威と見られる人物が処刑されると、必ずと言って良いほど、側近たちの処刑も行われました。しかし、イエス様が不在となると、後を継いでトラブルを起こしそうなリーダーが一人も見当たりませんでした。仮にいたとしても、運動を展開して行くのに必要な資金がなく、物乞いをする人に施しをするほどの余裕もありませんでした。更に決定的だったのは、宗教や哲学に通じた知識人を重んじる当時の社会風潮の中、当局者を感心させるほど、弟子たちに教養がなかったことです。
 「三ない」から始まった弟子たちの運動は絶望的な条件の下で、どのような観点から見ても不発に終わるはずでした。しかし、使徒言行録に記録された運動の結末は世界革命そのものでした。今日はこのあり得ない出来事に隠された秘密について学びましょう。