156センチの視線
8月9日「平和を実現する」
8月も6日を迎え、9日を今日迎え、今週土曜日が15日。新型コロナの止まるを知らない災禍の中だけに、行きどころのない不安が過去の戦争の惨禍と共に押し寄せて来るのを感じます。
ウイルスは人類が団結してもすぐには消えませんが、戦争と核の脅威は人間が生み出したものですから、確固たる政治的決断があれば変えられるものであることをしっかりと心に刻む必要があります。しかし事態は全く逆方向に向かっています。
軍事強化があたかも国を守るかのような錯覚と神話に別れを告げる時が今です。唯一の被爆国である日本が、「核不拡散条約」に参加せず、「保有国と非保有国の橋渡しをする」などとは詭弁に他なりません。そればかりか被爆国の日本が、原発という国策において被爆する恥ずべき行為を決して繰り返してはなりません。人類が核の時代に突入してから75年、日本政府すらもが、核抑止論に拘泥する現実に深い憤りを覚えます。
乏しい想像力の中でも、明らかなる人間の過ちである原爆投下の成功を祈った、祈ることを命ぜられた人々を想い胸が痛みます。故に信仰の何であるべきかの問の前に立たされる日々です。
わたしたちの信仰は「汝殺すなかれ」「平和を実現する者は幸い」の内に築かれるのです。