156センチの視線

12月6日「闇の中の光」

 アドヴェント(待降節)に入りました。キリストのご生誕を祝うクリスマスまであとわずかです。教会の新たな一年が始まっています。
 今、世界中が願っているのは新型コロナウィルスの終息ではないでしょうか。終わりの見えない苦悩の中で、様々な声が聞こえています。病床が足りないという現場の声。政府の対応のまずさを批判する声。飲食店や旅行業などの直接的な打撃を受けている人々からの叫び。今までに全く無かったかのような状況に怯える声。
 主イエスの誕生の瞬間も、そのような中だったのではないかと思われます。ローマによる統治から解放を願う声。特権を利用して搾取する宗教指導者たち。生活がままならず、献げものができないため、または病があるために罪人とされ、追放される人々。その叫び声と、救い主を待望する声が響き渡る世界だったはずです。
 そのような暗い世界の中に、救い主がお生まれになりました。先の見えない暗い時代だからこそ、クリスマスがひときわ輝く時になると確信しております。
 「死の陰の地に住む者の上に光が輝いた」
 もうすぐクリスマス。主は新しい年にどんな素晴らしいご計画をもっておられるのでしょうか。