156センチの視線

9月19日「獄中からの賛美」

 先週、刑務所に行くと新しい方がクラスに参加されていました。新しい方が来ると必ず聞くことがあります。それは、どうして聖書を、あるいはキリスト教を学ぼうと思ったのですか、という質問です。今回の方はこうおっしゃいました。「賛美歌が歌いたいからです!」その後、皆さんに言いました。「では、新しい賛美に挑戦しましょう!」と。
 これまで、刑務所に備え付けの旧賛美歌から「いつくしみ深き」や「おどろくばかりの」を歌っていましたが、「これから何曲か歌いますので、その中から多数決で決めましょう。」と言って、4曲歌いました。1曲終わるごとに拍手をしてくださるので、照れながら、「では、今まで歌った曲でどれがいいですか?」と伺うと、ほとんどの人が「主の癒やし受け取ろう」を選んだのです。ある方が言いました。「その曲からは、まるで神様の愛が溢れ出ているようです。」
 新しい方も加わって、賛美の意味や、大きな声で歌うと心に入ってくることを告げて、みんなで歌いました。「いつくしみ深き」です。
 新しく参加してくださった方は、本当に賛美歌が歌いたかったんだな、と分かるほどの大声量で、友なる主の素晴らしさを賛美しました。いつもは静かな刑務所に、救いを求めて神のもとに来た人々の、叫びにも似た歌声が響きました。