156センチの視線

4月17日「蘇りの奇蹟」

 信徒の友4月号はイースター特集でした。そこに原稿を依頼され、掲載していただきました。
 死者の復活、それもよく耳にする仮死状態などからの生還ではありません。鞭で切り刻まれ、十字架に釘付けられ、槍で刺された人が蘇ったのです。ありえないことでした。
 聖書にはありえないことが山盛りです。大海が開き、一言で嵐を沈め、生まれつき耳や目の見えない人が癒やされ、精神的な弱さから解放され、食物が増加し、死者が蘇りました。神のなさることはいつだって度肝を抜きます。
 では、人間の科学や知識をフル回転させて、死後の天国を証明しようとしたら、何が必要でしょうか。やはり、誰かが蘇ってそのことを見せなくてはならないでしょう。もちろん、その誰かとは、天国から来た人をおいて他にありません。しかし、残念なことに天国に関する知識を持ち、そこから来た人間などどこにもいないのです。ですから、神は人には不可能なそのことを人に代わってなさったにすぎないのです。
 私たちにはいつでも、神が招いてくださるこの信じられないような領域に進むチャンスが与えられています。しかし、すべてのチャンスを棒に振っても大丈夫です。ただ一度、死というチャンスからは誰も逃れられないからです。