宣教

9月3日「幸せになるために・十戒①」

出エジプト20:1〜2 ローマ3:19〜20
 モーセは約束の地を前にして、イスラエルの人々に確認しました。主が求めておられることは、「ただあなた方が幸せを得ることではないか」と。
 人を幸せに導くものだという十戒は、神と人との間に立てられた結婚式の誓いのようです。神がどれほど信頼できる方であるかを知ったイスラエルの人々は、「すべて守ります」という自発的な決意を持って契約に臨むのです。
 十戒が語られる時、まず神と人との存在が定義されます。神はどこまでも神であり、人を愛し、信頼し、救うことを願っておられます。そして、人は、どこまでも罪深く、神なしでは奴隷状態にあることが宣言されます。人は、神の救いなしに自由はありえない、というのが十戒の前提であり、目的は人の解放です。
 「〜してはならない」という命令調の言葉は、原語では「〜するはずがない」という信頼に近い意味を表したものです。イスラエルをエジプトの奴隷状態から解放し、何もない荒れ野で養い育て、どんなときでも一緒にいることを示してきた神は、その私を愛するならば、「〜するはずがない」と、愛をもって人を招いているのです。