156センチの視線

9月10日「ありがとう、然り、感謝」

誕生日を迎えるにあたり、今日までの足跡を思いだせる限りの記憶をたどることにしました。幼少期から小学校、中学校、高校、予備校、東京での大学、就職、神学校時代までの28年間。神学校最後の半年前の結婚。そして帰郷、伝道開始から43年。できるだけ丁寧に記憶をたどりました。「感謝」するために。
 わたしの今日までの最大の課題は、自分の人生に極めて否定的なことです。あと残された牧師としての働きは、長くても10年程のものでしょう。「何を守るよりも自分の心を守れ。そこに命の源がある」(箴言4:23)に促されて旅に出ることにしました。
自分に否定的な者は、同じように他者にも否定的だからです。「自己受容=他者受容」は真実です。そして、今も、思い出す一つ一つに、「ありがとう、然り、感謝」を言い続ける度の中です。どんな出来事にであっても。今のわたしはその上に築かれているからです。今、金鉱を掘り進んでいます。
 「祝福は感謝するまで祝福とはならない」のです。後悔と自己嫌悪は破壊以外の何ものを生みだせません。「愛すること信じること」の航海へ船出です。
 妻と10日に終了になる「遥かなるルネサンス」-天正遣欧少年がたどったイタリア-を観に県立美術館に行ってきました。少年たちの信仰と情熱、苦難と…。不思議な時の広がりに出会いました。