156センチの視線

8月2日「愛の連鎖」

 鈴木シスターの番組を制作したNHKのディレクターの方にご自身が携わったドキュメンタリー番組を収めたDVDを頂きました。
 ある受刑者が所内での手紙のやり取りに感動し、またマザーテレサの生き様に心打たれてキリストを信じました。そして、出所後に自分も受刑者に手紙を書こうと決意し、文通のNPOを立ち上げるのです。その活動に参加する一人の女性を追った映像でした。
 許可を頂いたので、教誨でその映像を観ました。受刑者の方々が、文通を通して心が砕かれ、奥底にしまい込んでいた本当の気持ちを打ち明け、解放されていく様子が描かれていました。
 実は、その女性は中学時代、いじめられたことがありました。その時、誰にも相談できなかった経験がありましたが、もしも話を聞いてくれる人がいたなら…。しかも、まったく知らない人のほうが話しやすい…。その思いが今に活かされているのです。
 愛に根ざしたその活動が、実際の文通で人を励ましているのと同時に、その映像によっても励まされる人がいるということを、受刑者の方々の反応を見て感じました。