156センチの視線

12月13日「日本のクリスマス秘話」

 今日は日本のクリスマスについて…。キリスト教伝来は、1549年ですが、その3年後に最初のクリスマスが祝われています。1552年、ザビエルの後を受け、山口で布教活動をした、コメス・デ・トルレスらが、司祭館に日本人信徒を招きクリスマスを祝いました。その後1560年には現在の大分県で聖劇を上演しています。
 何とも革新的なことは、1566年には「クリスマス休戦」(堺付近でにらみ合っていた三好・松永の軍勢が、ルイス・フロイスの誘いで、両陣営のキリシタン武士70名が12月24日の晩と翌日正午のミサに共にあずかった)の記録が残っています。
 ただしその後は、キリスト教は禁制となります。が、潜伏キリシタンたちは密かにクリスマスのミサを守っていたことでしょう。オランダ人たちが「阿蘭陀正月(おらんだしょうがつ)」と呼ばれるクリスマスを祝っていたことが記録されていますが、表面上、日本国内におけるクリスマスの歴史は二百数十年間中断します。
 開国と共にクリスマスも復活しますが、1860年(万延元年)外国人だけで祝われました。初めての日本人主催のクリスマスは1874年(明治7年)原胤昭が受洗の感謝の意を込めて、カルゾロスの指導の下にセッティングされました。