156センチの視線

9月5日「祈りの記念」

 子どもたちを連れて弘前公園に向かう途中、家の近くにある水門の急流を覗くと、まだ小さな鴨が2羽、流れの速さに負けて飛べない様子でした。遊んでいるのかとも思えたので、そのままにして公園で遊ぶことにしました。
 小一時間が経過して、帰り道にもう一度覗いてみると、まだそこにいたのです。子どもたちが「かわいそう!」「助けられないの?」「どうにかして!」と騒いでいるので、「助けたくても、自分の力では無理だと思うなら、どうすればいいと思う?」と聞くと、「神様にお祈りする!」と言って祈り始めました。「誰かを連れてくる!」ではなく、「祈る!」と言ったことに驚きました。
 ちょうどその時、近所の方が長い棒のようなものを持って外に出てきました。妻が状況を説明し、物干し竿に洗濯かごを取り付けてやってきました。私はそのアイテムを受け取ると、溺れながらも捕まらないようにと逃げる子鴨を救い出しました。子どもたちは歓声を上げて、主を賛美していました。
 子どもたちの祈りが聞かれたおかげで、私も子鴨と一緒に泳ぐはめにならずにすんだのです。その時に使ったアイテムは、その方の家の裏に今も置かれています。私たちにとって、「祈りが聞かれた」記念品となりました。