156センチの視線

5月1日「神の家族」

 イースターの礼拝で素晴らしい歌声を主にささげてくださった海野紀美子先生からお便りが来ました。久しぶりに教会で賛美できた喜びが溢れておられる文面でしたが、中でも「神の家族」であることを強く感じられたとのことでした。
 2009年の夏、まだ神学校に通う学生だった私は初めて西教会を訪ねました。当日は祈祷会があり、席に着くと何人かの方々がおいでになりました。「さあ、ここでは何をするのかな」と期待していると、石川牧師が言いました。「じゃあ、よろしく。聖書の箇所は?」事前に何も聞いていなかったので、びっくりしました。もちろん、準備もしていませんから聖書を選ぶこともできません。仕方がないので、好きな聖書の箇所を開き、救われたこと、召命のことを証ししました。
 話し終わると、皆さんの真剣な眼差しから、うっすら涙が見えたのです。それは、石川牧師に無茶振りされた可愛そうな青年を憐れむ涙ではなく、一人の罪人が神に救われ、羽ばたこうとする姿への愛の涙だったのでは、と思います。
 夏季伝道実習が終わり、青森空港に行くと石川牧師夫妻が見送りに来てくれました。「神の家族」を意識できる教会。今、そこに自分が遣わされていることの不思議と導きにただ驚くばかりです。