宣教
3月3日「道をそれて」
出エジプト3:1〜6 ガラテヤ4:19
世界には数多くのおとぎ話があります。それは、周囲の世界の変化を紡ぐものもありますが、たいていの場合、主要な登場人物たちが大きな変容を遂げるものです。そして、このようなおとぎ話と福音との共通点を上げた作家がいます。しかし、唯一の違いがあります。それは、福音は真実だということです。
モーセという名の老人が茂みの前に腰を下ろしていると、柴が燃えだしました。しかし、いつまでたっても燃え尽きない柴を見て、彼は「道をそれて、この不思議な光景を見届けよう」と腰を上げました。彼がこのように興味を持つものを神はご存知でした。そして、そのことを通して、ご自身を明らかにされたのです。もし、彼が燃える柴に興味がなかったなら、日々の活動を一旦止めていなかったら、道をそれていなかったら、このあと彼の人生と世界に起こった計り知れない変化はすべて起こりませんでした。
使徒パウロはガラテヤ人への手紙の中で、人々が日々の活動をやめず、以前のような生活に戻っているのを知って苦悩しました。イエス・キリストの十字架を通して人生が回復され、今まさに生み出されんとされている変化が起こる予兆は見えましたが、彼らは、その道をそれ、燃え尽きる柴の方へ向かったのです。
神が望まれていること、それは人間の変容であり、本来の姿に戻ることに他なりません。