宣教

2月6日「1匹の羊」

ルカ15:1~7
 預言書にもあるように、聖書は神の目から見た人間を迷子の羊として見ています。やがて、主イエスが地上に来られると、ご自身の口からも同様のことが語られていきます。
 99匹の羊を残して1匹を探す。このたとえ話は当時の信仰者の間で理解が難しかったものとして語り継がれています。なぜなら、迷う羊とは、イスラエルの共同体の中では不信仰の極みであったからです。
 律法の遵守によって救い主が来る。清さが保たれる。平和が満ちる。そう考えられていた時代に、迷子の羊を神ご自身が身を粉にして探す姿は、彼らにとって難易度の高い物語であるばかりか、理解不能でした。そのため、物語を改変した文書が出回っていたほどです。
 しかし、十字架の意味が解き明かされ、主の赦しがあったことが理解されるようになると、この物語の真の意味が明らかになってきたのです。
 私たちが自分自身にダメ出しをする時、きまって相対的な評価をつけていることでしょう。誰と比べて、何と比べて、あなたは劣るのでしょうか。あなたが他と比べて劣っている。本当にそれは神のみ心でしょうか。もちろん、そうではありません。
 その根拠をこの物語は語っているのです。