156センチの視線
2022年3月6日「たった一つの言葉」
今年度も東奥義塾での授業が祈りに支えられて終了しました。今回も良い出会いがたくさん与えられました。最後の試験には、「あなたが惜しまず命を注げるものは何ですか」という質問に答えていただきました。 これは、使徒パウロが福音宣教のためならこの命も惜しくないとエフェソのリーダーたちに告げた言葉からの問題でした。
ほとんどの生徒たちが、大切な家族、友人といった自分が好きな人たちを守るためだったら、命を捨ててもいいと答えてくれました。もちろん、他にもユニークな答えがいくつかあったことは言うまでもありません。
聖書の愛は、友のために命を捨てることだ、と主イエスはおっしゃいました。私たちの友の範囲は、家族や友人といった自分が好きな人たちでしょう。しかし、主のおっしゃる友人とは、罪人も含まれるのです。この深い愛は、人間には到底理解できません。それが、あの十字架の出来事でした。
私は生徒たちにそのことを伝えられたのだろうか。毎年度、そのことを考えます。すると、試験の解答用紙の欄外に小さく書かれた言葉を見つけました。「一年間、楽しい授業をありがとうございました。」このたった一つの言葉が、祈られていることの証です。