156センチの視線

11月6日「御言葉とともに」

 先日、子どもたちのピアノの発表会がありました。
出番が近づくにつれて、子どもたちが「ドキドキする。」「緊張する。」と口々に伝えてくれました。息子は妻と一緒にお祈りをしていました。多くの人の前で発表をしたり、ミスができないような雰囲気の中で前に立つことはとても緊張するものです。私は「失敗しないように、と思えば思うほど緊張するよね。」と同情しつつ、自らの初めての礼拝での司会の役目を思い出していました。
 それは、母の葬儀の時でした。当時、神学校に通っていた私ですが、時々所属教会でメッセージするくらいで、知らない人のほうが多い中で前に立つことはありませんでしたから、とても緊張しましたし、何より自分の母の葬儀ですから、私の牧師の姿を見たことのない友人たちもたくさんいました。そんな中で、葬儀の前に古波津先生が「私もメッセージの前はいつも緊張しますが」と言ってイザヤ書の御言葉を分かち合ってくださり、共に祈ってくれました。
 「恐れることはない。」聖書全編を貫く神の力強い言葉が私を解放してくれたことを懐かしく思い出します。全くそうは見えないかもしれませんが、今でも人の前に出る時には緊張します。しかし、何があっても大丈夫。そんな主の平安がそれを上回っているだけなのです。 牛山