宣教

「幸せの秘密」

 ヨハネ15:12〜13
 虹色の魚は、その綺麗に輝くウロコを自慢気に見せびらかして、海での生活を優雅に送っていました。他の魚に「そのウロコを一つだけ譲って欲しい。たくさんあるんだから。」と頼まれても、決して与えることはしませんでした。やがて虹色の魚の周りからは魚が消え、一人ぼっちになってしまいます。孤独になった虹色の魚に、物知りのタコは「他の魚に一枚ずつウロコを与えなさい。そうすれば、お前は一番きれいな魚ではなくなるが、幸せとは何かが分かるだろう。」と言います。虹色の魚はしぶしぶウロコを他の魚に分け与えていきますが、だんだんと気持ちが良いことに気がついていきます。そうです。分け与えることこそ、幸せの秘密でした。
 主イエスもそうでした。ご自分の命さえも分け与えられた神の御子は、「受けるよりは与える方が幸いである」とおっしゃいました。幸せを感じるために、私たちは握りしめている手を開かなければ、別のものを手に入れることはできません。しかも、与えることは、捨てることと違い、すべて自分に返ってくるのです。主が十字架によって復活という栄光を受けられたように、です。