156センチの視線

7月19日「普遍的なテーマ」

 最近、子どもたちがレンタルしてきた「クレヨンしんちゃん」の映画を観ました。母親を事故で亡くした幼い女の子「サキちゃん」は、自分が悪い子だったからだと自分を責めて、日々、悪夢にうなされるようになりました。残された父親は、サキちゃんが悪夢を見ないように、人々から良い夢のエネルギーを奪って、サキちゃんの安眠を守っていました。
 自分を責め続けるサキちゃんには、友だちが一人もいません。しかし、しんちゃんたちに出会って徐々に変化していきます。物語も佳境に入る頃、しんちゃんの母、みさえがこんなことを言いました。「子どもをしつけたりして、母はいつも嫌われ役。でも、それでもいい。子どもは自分の命よりも大切なんだから!」
 彼女の姿にキリストの十字架が重なりました。世界中から嫌われ、いらないと罵られ、神などいないと言われ続ける主。それでも、愛する子のためなら、命さえも投げ出す姿。それが十字架です。
 お尻などがたくさん出てきて、一見、下品な幼稚園児の物語のように映りますが、親と子の関係が子ども同士の関係にも影響し、愛によって世界(埼玉県の春日部)が救われていくテーマが描かれている秀逸な作品でした。
 私のほうが、クレヨンしんちゃんにはまりそうです。