宣教

2月18日「神が喜ばれるもの」

創世記4:1~7
 世界で最初の殺人は、カインとアベルの兄弟間に起こりました。アダムとエバを誘惑した悪魔の偽りが子どもたちにも波及していく様子が綴られています。罪が入り込むと悲劇的な結末が待っていることを聖書は伝えているのです。
 神はなぜ、アベルの生き方と、そのささげものに目を留め、カインの生き方と、そのささげものには目を留められなかったのでしょうか。神は気まぐれで、その選びは不確かで、贔屓をする方なのでしょうか。この箇所をそのまま読むと、神の選びについて釈然としないかもしれません。しかし、ここで神がカインに目を留められなかったのは、決して彼を愛していないからではありません。むしろ、カインが罪に誘惑され、神の愛を勘違いしていたからこそ、神は彼を選ばないことで、諭そうとされたのです。
 偽りの父である悪魔は、罪の誘惑をもって人間に迫ってきます。目的はただ一つ。人を神から引き離すことです。カインは神の愛から引き離され、業績による優劣という罠にはめられてしまったのです。
 神は私たちの業績には興味がありません。私たち人間が神の愛を知り、その御手のうちを歩むこと。神の興味はそこに尽きるのです。